大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和40(オ)556 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人鈴木正路の上告理由一について。

所論は、行政事件訴訟法四五条同三九条により裁判所が行政庁に対しなすべき通

知の懈怠は、当該訴訟手続の効力に影響があることを前提とするものであるが、同

条項による通知は、単に通知を受けた行政庁ないし国をして当該訴訟に参加するた

めの便宜を計るためのものにすぎないから、所論のように解すべきではない。所論

はその前提を欠き、採用できない。

同二について。

記録によれば、原審口頭弁論における所論の控訴代理人の主張に対し被控訴人ら

はこれを明らかに争わないかつたものとは認めなかつた原審の判断をもつて違法と

することはできない。原判決に所論の違法がなく、論旨は採用できない。

同三について。

原審が原判決挙示の証拠によつて所論の行政処分の存在を認定したからといつて、

これを違法とすることはできない。論旨は採用できない。

同四について。

所論は、原判決引用の証拠によれば本件農地売買についての知事の許可は売主を

Dとしての許可であつて、売主を上告人としての許可でないというが農地の所有権

移転についての都道府県知事の許可の制度は、その買受人の適格性を審査してその

許否を決することを趣旨とするものであるから、原判決引用の第一審判決確定の事

実関係の下において、知事の許可が、所論のように農地の登記簿土の名義人である

上告人の父Dを売主としての申請に対し与えられたものであるとしても、原判決認

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定の上告人を売主とする農地売買契約の許可としての効力を有するものと解すべき

である。されば、所論は、判決に影響のない原判決の違法を云々することに帰し、

採用できない。

同五について。

所論は、原判決の認容しない事実関係を前提として原判決の違憲をいうものであ

るから、採用できない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文の

とおり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 松 本 正 雄

裁判官 柏 原 語 六

裁判官 田 中 二 郎

裁判官 下 村 三 郎

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