大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和40(オ)666 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人日下基の上告理由第一点ないし第七点および同堀川嘉夫、同上原洋允

の上告理由について。

被上告人らの先代Dと同人から本件土地の使用収益を許容された上告人らの先代

Eとの間で行なわれて来た所論の麦や公租公課相当額の金員の授受は、本件土地の

使用収益に対する対価すなわち賃料の支払としてなされたものではなく、右土地使

用契約は賃貸借ではなくて使用貸借であるとした原審の認定判断は拳示の証拠関係

に徴して首肯することができ、以上の認定判断に関し、原判決に所論の違法は認め

られない。論旨は、ひつきよう、原審の専権に属する証拠の取捨判断、事実の認定

を非難するものか、あるいは、その認定にそわない事実ないし独自の見解を前提と

して原判決の違法をいうものにほかならず、採用することができない。

上告代理人日下基の上告理由第八点ないし第一〇点について。�

原審の確定したところによれば、上告人らの先代Eは、前叙のとおり、使用貸借

契約に基づいて本件土地の使用収益を許されて来たものであるというのであるから、

その占有権原の性質上、自己のために賃借権を行使する意思をもつて占有をしたも

のということができないことは、民法二〇五条・一八五条の規定に徴し、明らかで

ある。それゆえ、同条の定めるところに従つて賃借権を行使する意思をもつてする

占有に変更されたのち取得時効に必要な期間を経過した旨の主張がない本件におい

て、賃借権の時効取得を認めなかつた原審の判断は結局正当であり、右判断の違法

をいう論旨は採用することができない。�

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、

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主文のとおり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 田 中 二 郎

裁判官 下 村 三 郎

裁判官 松 本 正 雄

裁判官 飯 村 義 美

裁判官 関 根 小 郷

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