大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和40(ヤ)4 判決

主 文

本件再審の訴を却下する。

訴訟費用は再審原告らの負担とする。

理 由

再審原告ら代理人大友秀男の再審理由について。

論旨は、るる述べるけれども、その要旨は、再審原告らは所論特別上告審におい

て、原判決が弁護士法二五条に違反し、ひいて憲法七六条に違反すると主張したの

に対して、特別上告審は、右主張を以て、実質的には単なる法令違背の主張にすぎ

ず、違憲の主張にあたらないから特別上告の理由にならないとして特別上告を棄却

したが、いやしくも原判決に法令違背の存する以上、かりにその旨の主張がなくて

も、上訴審としては職権を以てこれを調査したうえ右違背を是正すべきものである

ことは、民訴法四〇五条の規定により明らかであり、特別上告審にあつてもこの理

に変るところはなく、法令違背の存在を看過することは許されない筈であるのに、

特別上告審が原判決の所論弁護士法違反の有無につき判断を加えなかつたのは、民

訴法四二〇条一項九号の定める判断遺脱の違法を犯したものであるというにある。

よつて案ずるに、仮処分に関し高等裁判所が第二審としてした終局判決に対して

は、その判決に憲法違背があるときにかぎり最高裁判所に特に上告をすることがで

きるのであり、右判決に対しては、単なる法令違背の主張がされても、これを以て

特別上告適法の理由とはなし得ず、右法令違背が上告審の職権調査の範囲に属する

ものであつても、特別上告審においてこれを審理判断する必要を認め得ない。そし

て、再審原告が所論特別上告審において主張したところに照らすと、右主張は実質

的には単なる法令違背をいうものにすぎない旨の判断は正当として是認するに足り、

従つて、右主張に対して判断を加えなかつたからといつて、これを目して所論特別

上告審に判断遺脱の違法があるとなすことはできない。

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よつて、民訴法四二三条、四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全

員の一致で、主文のとおり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 柏 原 語 六

裁判官 石 坂 修 一

裁判官 横 田 正 俊

裁判官 田 中 二 郎

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