大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和41(あ)578 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

被告人本人の上告趣意第二点および弁護人田中政義の上告趣意第二点は、憲法三

七条一項違反をいうが、共犯者に対し、被告人と共通の犯罪事実について有罪の判

決をした裁判官が被告人の事件につき審判に当つた場合でも、当該裁判官の忌避の

原因となるものではなく、そして、忌避の原因がない場合に、その裁判官のした審

理判決を目して憲法三七条一項にいわゆる公平な裁判所の裁判でないということが

できないことは、昭和二四年新(れ)第一〇四号同二五年四月一二日大法廷判決(

集四巻四号五三五頁)の趣旨とするところであるから(昭和二八年(あ)第二三九

二号同年一〇月六日第三小法廷判決、集七巻一〇号一八八八頁参照)、右論旨は理

由がない。また、所論は、憲法三一条違反を主張するが、第一審の訴訟手続に、法

令に違反する点は見当らないとした原判断は相当であるから、所論はその前提を欠

き、上告適法の理由とならない。

同弁護人の上告趣意第三点は、違憲をいうが、共謀共同正犯成立に必要な共謀に

参加した事実が認められる以上、直接実行行為に関与しない者に、共同正犯の刑責

を負わせても憲法三一条に違反しないことは、当裁判所大法廷判決(昭和二九年(

あ)第一〇五六号同三三年五月二八日、集一二巻八号一七一八頁)の明らかにする

ところであるから、所論は理由がない。

被告人本人の上告趣意第一点は、憲法違反をいうが、憲法のいかなる条項にいか

なる理由で違反するかを明らかにしていないから、適法な上告理由とならない。

被告人本人および同弁護人のその余の上告趣意は、いずれも事実誤認、単なる法

令違反の主張であつて、刑訴法四〇五条の上告理由に当らない(記録に徴するも、

所論被告人の捜査官に対する供述調書に任意性を疑うべき点は見出されないとした

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原判決の判断は相当である)。

また、記録を調べても、同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて、同四〇八条により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。

昭和四一年七月一二日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 田 中 二 郎

裁判官 五 鬼 上 堅 磐

裁判官 柏 原 語 六

裁判官 下 村 三 郎

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