大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和41(オ)191 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人加藤定蔵の上告理由について。

所論第一点の一ないし四は、上告人が被上告人に対し所論金員を貸し渡したとす

る第一審の事実認定を正しいとし、これを認めなかつた原審の証拠取捨および事実

認定を非難するにすぎない。

所論五および六は、原審が甲第一号証の一、二および同第二号証について判断を

示さないから審理不尽、理由不備の違法があるというが、原裁判は、これらの書証

をも含めて、他に本訴各請求原因事実を肯定するに足る証拠はない、としているの

であるから、右書証について判断を示していないとはいえない。また、甲第一号証

の一は、所論貸金の催告書たる内用証明郵便であり、同号証の二は、同郵便の配達

証明書にすぎず、甲第二号証は、所論工事禁止の仮処分申請書にすぎないものであ

つて、直接本件貸金契約の成立を証明すべき証書とは見られないから、これを排斥

する理由をいちいち具体的に説示するを要しないことは既に当裁判所の判例(昭和

三六年(オ)第一三二四号昭和三八・六・二一第二小判、裁判集民六六号六一五頁)

とするところである。論旨挙示の判例は、事案を異にし、本件に適切でない。所論

七ないし一二は、すべて原審認定にそわないことをいうか、原審の専権たる事実認

定、証拠取捨を非難するにすぎない。論旨挙示の判例は、事実関係が本件に適切で

ない。

従つて、論旨は、すべて採用できない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文の

とおり判決する。

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最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 田 中 二 郎

裁判官 五 鬼 上 堅 磐

裁判官 柏 原 語 六

裁判官 下 村 三 郎

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