大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和41(オ)315 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人宮武太の上告理由について。

論旨は、被上告人と上告人ら先代亡Dとの間の本件土地賃貸借契約について借地

坪数および賃料額の増加に関する協議が成立した旨の原審の認定は経験則に違反す

るというが、原判決(引用の一審判決)挙示の証拠関係に照らせば、右認定は優に

首肯しうる。

また、論旨は、被上告人の本件賃料催告は過大催告であるから、これに対する賃

料不払を理由とする賃貸借契約解除は無効であるというが、原判決(引用の一審判

決)によれば、被上告人は前記寿一に対し、昭和二五年八月一日から昭和二六年八

月三一日までの本件土地の延滞賃料額として八三八二円四〇銭の支払を催告したも

のであるところ、本件土地の同期間内の適正賃料額は八〇九九円であつたというの

であり、したがつて、催告金額は適正賃料額を二八三円四〇銭超過していることが

明らかであるが、このような場合には、特段の事情のないかぎり、右催告は右賃料

額の限度において有効と解すべきことは、当裁判所の判例(昭和二七年(オ)第一

一八八号同二九年四月二日第二小法廷判決・民集八巻四号七九四頁、昭和三二年(

オ)第一二二七号同三四年九月二二日第三小法廷判決・民集一三巻一一号一四五一

頁参照)とするところであり、したがつて、右催告に対して不払に終つたことが認

定されている本件においては、被上告人の本件賃貸借契約解除を有効とした原審に、

違法は存しない。

なお、論旨は、原判決には地方税法三四八条二項五号の適用を誤つた違法がある

という。しかし、いわゆる私道には原則として固定資産税が賦課され、ただ、これ

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が公共の用に供される場合にかぎり、地方税法三四八条二項四号(昭和二八年八月

一三日法律二〇二号による改正後は同条同項五号)により固定資産税を賦課されな

いことになつているのであるが、本件において、原判示八坪の部分が公共の用に供

されていたことは、原審でなんら主張判断を経なかつたところである。論旨は、ひ

つきようするに、前記法条に関する誤解に基づき、原審で主張判断を経ない事項を

主張して原審の判断を非難するに帰する。

したがつて、論旨はすべて採用しえない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、

主文のとおり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 田 中 二 郎

裁判官 五 鬼 上 堅 磐

裁判官 柏 原 語 六

裁判官 下 村 三 郎

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