大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和41(行ツ)32 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人阿部正一の上告理由第一点ないし第三点について。

論旨は、本件選挙において、(1)「甚四郎」と記載された投票、(2)「タカ」

と記載された投票(原審検証調書添付写真第九号)、および(3)「高B壬明」と

赤のマジクインキをもつて記載された投票(同上写真第一〇号)を、いずれも候補

者たる被上告人高B正明の得票と認めた原判決の判断は失当であるというにある。

しかし、前記(1)および(2)の投票に関して原判決が適法に認定した各事実

を考慮すれば、これら投票を高B候補に宛てられたものと判定した同判決は相当で

あり、論旨が(1)の投票につき引用する当裁判所の裁判例は、この場合について

適切ではない。また、前記(3)の投票をもつて直ちに特定の選挙人が投票したこ

とを他に知らせる目的で記載したものとは断じがたいとして、同じく高B候補に対

する有効投票と解した同判決に、所論の非難はあたらない(昭和三七年(オ)第三

五八号同三七年一〇月一一日第一小法廷判決、民集一六巻一〇号二一二〇頁参照)。

論旨は採用できない。

同第四点および第五点について。

論旨は、原判決が無効とした「アシ乙」と記載された投票(原審検証調書添付写

真第一一号)および「シバダ」と記載された投票(同上写真第一二号)を、候補者

嵐田Dの得票と解すべきものと主張する。

しかし、右各投票をもつて、所論のように「アラシダ」と記載しようとしたもの

とは推認しがたく、これを、いずれも候補者の何人を記載したか確認しがたいもの

として無効と判断した原判決を失当ということはできない。論旨は理由がない。

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最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 田 中 二 郎

裁判官 五 鬼 上 堅 磐

裁判官 柏 原 語 六

裁判官 下 村 三 郎

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