最高裁判所第三小法廷 昭和42(あ)1435 判決
主 文
本件上告を棄却する。
当審における未決勾留日数中六〇日を本刑に算入する。
理 由
弁護人小泉英一、同枡井雅生の上告趣意第一点について。
所論は、憲法三一条違反をいうが、実質は単なる訴訟法違反の主張であり、その
余は、事実誤認、単なる訴訟法違反の主張であつて、いずれも適法な上告理由に当
らない。
同第二点ないし第四点について。
所論は、事実誤認、単なる訴訟法違反(記録に徴しても、所論供述調書が所論の
ごとき強制、暴行、脅迫により得られたと疑うべき証跡は存しない。)の主張であ
つて、適法な上告理由に当らない。
同第五点について。
所論は、憲法三一条違反をいうが、記録に徴しても、所論供述調書の任意性を疑
うべき証跡は存しないから、論旨はその前提を欠き、その余は、単なる訴訟法違反
の主張であつて、適法な上告理由に当らない。
同第六点について。
所論は単なる法令違反の主張であつて、適法な上告理由に当らない。
同第七点について。
所論のうち、憲法一一条、一三条違反をいう点は、原審で主張も判断もなかつた
事項に関する違憲の主張であつて、適法な上告理由に当らず、同一四条違反をいう
点は、刑法二〇〇条が憲法の同条項に違反しないことは、当裁判所大法廷の判例(
昭和二四年(れ)第二一〇五号同二五年一〇月二五日判決、刑集四巻一〇号二一二
六頁)とするところであつて、今でもこれを変更する必要を認めないから、論旨は
- 1 -
理由がない。
同第八点について。
所論は、事実誤認、単なる訴訟法違反および量刑不当の主張であつて、適法な上
告理由に当らない。
同第九点について。
所論は、憲法三八条二項違反および判例違反をいうが、記録に徴しても、所論供
述調書の任意性を疑うべき証跡は存しないから、論旨はいずれもその前提を欠き、
その余は、単なる訴訟法違反の主張であつて、すべて適法な上告理由に当らない。
また、記録を調べても、刑訴法四一一条を適用すべきものとは認められない。
よつて、同四〇八条、刑法二一条により、裁判官全員一致の意見で、主文のとお
り判決する。
昭和四二年一一月二一日
最高裁判所第三小法廷
裁判長裁判官 田 中 二 郎
裁判官 下 村 三 郎
裁判官 松 本 正 雄
- 2 -