大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和42(あ)284 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人高木茂の上告趣意第一点は、違憲をいうが、憲法三七条二項が裁判所に被

告人側の申請する証人はすべて取り調べなければならない義務を課したものでない

ことは、すでに当裁判所屡次の判例(昭和二三年(れ)第八八号同年六月二三日大

法廷判決、刑集二巻七号七三四頁、昭和二二年(れ)第二三〇号同二三年七月二九

日大法廷判決、刑集二巻九号一〇四五頁等)とするところであり、記録によれば、

原裁判所が所論証人六名の尋問請求を却下したのは相当な措置として首肯するに足

り、毫も健全な自由裁量の範囲を逸脱するものとは認められないから、右処分の違

憲をいう論旨は理由がなく、同第二点、第三点は、単なる法令違反の主張であり(

本件起訴状記載の公訴事実を客観的に観察すれば、本件は被告人個人の犯罪行為を

起訴した趣旨と解されること所論のとおりであるが、その事実記載の方法および第

一審裁判所における審理の経過に徴し、これを被告人が法人の機関としてその業務

に関して行なつたものと認定するには、訴因変更の手続を経ることを要しないもの

と解するのを相当とするから、第一審判決には審判の請求を受けた事件について判

決をせず、審判の請求を受けない事件について判決をした違法はないとする原判決

の判断は、その結論において正当である。)、同第四点、第五点は、事実誤認の主

張、同第六点は、量刑不当の主張であつて、いずれも適法な上告理由にあたらない。

また、記録を調べても、刑訴法四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて、同法四〇八条により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。

昭和四三年四月一六日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 飯 村 義 美

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裁判官 田 中 二 郎

裁判官 下 村 三 郎

裁判官 松 本 正 雄

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