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最高裁判所第三小法廷 昭和43(し)101 決定

主 文

本件各抗告を棄却する。

理 由

検察官の抗告趣意第一点は、憲法三五条、一二条違反をいうが、その実質は、単

なる訴訟法違反の主張であり、第二点は、単なる訴訟法違反の主張であり(刑訴法

二一八条一項によると、検察官もしくは検察事務官または司法警察職員は「犯罪の

搜査をするについて必要があるとき」に差押をすることができるのであるから、検

察官等のした差押に関する処分に対して、同法四三〇条の規定により不服の申立を

受けた裁判所は、差押の必要性の有無についても審査することができるものと解す

るのが相当である。そして、差押は「証拠物または没収すべき物と思料するもの」

について行なわれることは、刑訴法二二二条一項により準用される同法九九条一項

に規定するところであり、差押物が証拠物または没収すべき物と思料されるもので

ある場合においては、差押の必要性が認められることが多いであろう。しかし、差

押物が右のようなものである場合であつても、犯罪の態様、軽重、差押物の証拠と

しての価値、重要性、差押物が隠滅毀損されるおそれの有無、差押によつて受ける

被差押者の不利益の程度その他諸般の事情に照らし明らかに差押の必要がないと認

められるときにまで、差押を是認しなければならない理由はない。したがつて、原

裁判所が差押の必要性について審査できることを前提として差押処分の当否を判断

したことは何ら違法でない。)、第三点は、事実誤認の主張であつて、いずれも抗

告適法の理由とならない。

司法警察員の抗告趣意について。

司法警察職員は、事件を検察官に送致した後においては、当該事件につき司法警

察職員がした押収に関する処分を取り消しまたは変更する裁判に対して抗告を申し

立てることができないものと解すべきである。したがつて、司法警察員の本件抗告

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の申立は不適法として棄却すべきものである。

よつて、刑訴法四三六条、四二六条一項により、裁判官全員一致の意見で、主文

のとおり決定する。

昭和四四年三月一八日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 下 村 三 郎

裁判官 田 中 二 郎

裁判官 松 本 正 雄

裁判官 飯 村 義 美

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