大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和43(し)97 決定

主 文

本件抗告を棄却する。

理 由

弁護人大橋正爾の抗告趣意一は、憲法違反をいうが、憲法三七条一項の公平な裁

判所の裁判とは、構成その他において偏頗のおそれのない裁判所の裁判という意味

であり、このような裁判所の裁判である以上、事実認定、法律判断等においてたま

たま被告人に不利益な点があつても、同条項に触れるものでないことは、昭和二二

年(れ)第一七一号同二三年五月五日大法廷判決(刑集二巻五号四四七頁)の判示

するところであるから、所論は採ることができない。

同二は、憲法一四条違反をいうが、原決定は、罪証隠滅のおそれの有無の判断に

あたつて、被告人その他の事件関係者の多くが、暴力団関係者あるいはこれと交渉

のある者であるということを考慮しているだけで、被告人を暴力団関係者として他

の者と差別し、不平等な取扱いをしているわけではないから、前提を欠き、同三、

四は、憲法三四条、三七条、三八条二項違反をいうが、実質は単なる法令違反、事

実誤認の主張を出ないものであつて、いずれも刑訴法四三三条の抗告の適法な理由

にあたらない。

よつて、同法四三四条、四二六条一項により、裁判官全員一致の意見で、主文の

とおり決定する。

昭和四三年一二月二日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 田 中 二 郎

裁判官 下 村 三 郎

裁判官 松 本 正 雄

裁判官 飯 村 義 美

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