最高裁判所第三小法廷 昭和44(あ)2592 判決
主 文
本件上告を棄却する。
理 由
弁護人平野智嘉義の上告趣意第一のうち判例違反をいう点は、原判決が所論供述
調書を証拠の標目に掲記したのは、反証によつてその任意性を肯認した結果と認め
られるところ、所論引用の判例も、手錠をかけたまま取り調べた被疑者の供述がす
べて任意性がないとしているわけではなく、反証によつてこれを肯認することを認
めているのであるから、原判決は、何ら右判例に反する判断をしたものではなく、
所論は理由がない。また、供述調書の任意性がないとして違憲(三八条二項違反)
をいう点は、記録によれば、所論供述調書の任意性がないとは認められないから、
所論はその前提を欠き、適法な上告理由にあたらない。同第二は、事実誤認、単な
る法令違反、同第三は、量刑不当の主張であつて、いずれも適法な上告理由にあた
らない。また、記録を調べても、刑訴法四一一条を適用すべきものとは認められな
い。
よつて、同法四〇八条により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。
昭和四六年二月九日
最高裁判所第三小法廷
裁判長裁判官 関 根 小 郷
裁判官 田 中 二 郎
裁判官 下 村 三 郎
裁判官 松 本 正 雄
裁判官 飯 村 義 美
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