大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和44(し)69 決定

主 文

本件抗告を棄却する。

理 由

本件抗告の趣意は、別紙弁護人岡林辰雄、同中田直人の特別抗告申立書記載のと

おりである。

抗告趣意第一について。

所論のうち、憲法三七条違反をいう点は、実質は、刑訴法二条、一九条に関する

独自の見解を前提として原決定の右各条の解釈適用を論難する単なる法令違反の主

張に帰し、その余は、単なる法令違反の主張であつて、すべて適法な抗告理由にあ

たらない。

抗告趣意第二について。

所論は、憲法三七条違反をいうが、実質は、本件が刑訴法一九条三項にいう「そ

の決定により著しく利益を害される場合」にあたらないとした原判断を論難する単

なる法令違反の主張に帰し、適法な抗告理由にあたらない。

同第三について。

所論のうち、憲法三七条、八二条違反をいう点は、原決定は、本件につき対審の

公開を要しないとし、あるいはこれを禁ずるようなものでなく、単に刑訴法一九条

一項による移送の請求を却下した大阪地方裁判所の決定を是認したに過ぎず、必ず

しもこれによつて直ちに対審公開の保障が奪われるものとはいえないから、右論旨

はその前提を欠き、その余は、単なる法令違反の主張であつて、すべて適法な抗告

理由にあたらない。

同第四について。

所論のうち、憲法三七条違反をいう点は、第一審の裁判官が関連事件の審理をし

たことにより、事前に事件の知識を有していたからといつて、その裁判官の審理が

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憲法三七条一項にいう「公平な裁判所」の裁判でないといえないことは、当裁判所

昭和二四年新(れ)第一〇四号同二五年四月一二日大法廷判決(刑集四巻四号五三

五頁)の趣旨とするところである(昭和二八年(あ)第二三九二号同年一〇月六日

第三小法廷判決、刑集七巻一〇号一八八八頁参照)から、右論旨は理由がなく、そ

の余は、単なる法令違反の主張であつて、適法な抗告理由にあたらない。

よつて、同法四三四条、四二六条一項により、裁判官全員一致の意見で、主文の

とおり決定する。 昭和四四年一一月一一日

最高裁判所第三小法延

裁判長裁判官 田 中 二 郎

裁判官 下 村 三 郎

裁判官 松 本 正 雄

裁判官 飯 村 義 美

裁判官 関 根 小 郷

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