大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和46(あ)1786 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人高木英男、同乾て以子、同伊藤和尚の上告趣意第一点のうち一ないし七に

ついて。

原判決は、憲法三八条三項にいう「本人の自白」には当該判決裁判所における公

判廷の自白を含まないと解する旨判示していること所論のとおりである。しかし、

原判決は、さらに、第一審判示の罪となるべき事実第一について、被告人の自白の

補強証拠として司法巡査A、同B作成の実況見分調書が存する旨を判示している。

そうすると、原判決の前記憲法解釈の正否は原判決の結論に影響しないことがその

判示自体において明らかであつて、所論は、結局、原判決の結論に影響のない憲法

解釈を非難するに帰し、適法な上告理由とならないものである(当裁判所昭和三九

年一二月三日第二小法廷決定・刑集一八巻一〇号六九八頁参照)。

同第一点の八ないし一一について。

所論は、第一審判示の罪となるべき事実第一について、前示司法巡査作成の実況

見分調書をもつて被告人の自白の補強証拠とするに十分である旨の原判決の判断を

誤りであるとし、これを前提として憲法三八条三項違反を主張する。

しかし、原判決が前示実況見分調書から認められる事実として判示するところに

よると、昭和四五年一〇月二四日午後八時五〇分頃普通乗用自動車が小牧市大字a

b番地先道路の歩道上に乗り上げており、そのかたわらに被告人がいたというので

あるから、前示実況見分調書は、被告人の自白とあいまつて第一審判示の罪となる

べき事実第一を認定するに足りるものである。前示実況見分調書をもつて被告人の

自白の補強証拠とするに足りる旨の原判決の判断は、結論において正当である。

そうすると、所論憲法違反の主張は、その前提を欠き、適法な上告理由とならな

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いものである。

同第二点について。

所論は、単なる法令違反、事実誤認、量刑不当の主張であつて、刑訴法四〇五条

の上告理由にあたらない。

よつて、刑訴法四一四条、三八六条一項三号により、裁判官全員一致の意見で、

主文のとおり決定する。

昭和四七年二月八日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 坂 本 吉 勝

裁判官 田 中 二 郎

裁判官 下 村 三 郎

裁判官 関 根 小 郷

裁判官 天 野 武 一

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