大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和46(し)66 決定

主 文

本件抗告を棄却する。

理 由

本件抗告の趣意第一点は、原決定が抗告人の主張に対する判断を遺脱したことを

前提として憲法三二条違反をいうが、原決定が所論の各点に対する判断を遺脱した

ものでないことは、原決定の判文に照らして明らかである。同第二点は、原決定が

受刑者に対し一定の限度で運動を命令強制することが許されると判断したことが、

受刑者にその苦痛のみを目的とする無益な労働を強制することを是認する結果とな

ることを前提として、憲法一八条、三一条、三六条違反をいうが、原決定の判示す

る限度において受刑者に運動を命令強制することが受刑者にその苦痛のみを目的と

する無益な労働を強制することになるものとは認められない。同第三点は、本件に

おける革手錠の使用が、その時間および形態の双方において戒具使用の必要性の範

囲をこえたものであることを前提にして、憲法三六条違反をいうが、本件の関係記

録に徴すれば、本件における革手錠の使用がその時間および形態において必要性の

範囲をこえるものであるとは認められない。したがつて、所論各違憲の主張は、い

ずれもその前提を欠き、刑訴法四三三条の抗告理由にあたらない。

よつて、同法四三四条、四二六条一項により、裁判官全員一致の意見で、主文の

とおり決定する。

昭和四六年九月二〇日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 関 根 小 郷

裁判官 田 中 二 郎

裁判官 松 本 正 雄

裁判官 天 野 武 一

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