大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和46(オ)947 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告人の上告理由第一点について。

本件記録に徴すると、原審においては、第一回口頭弁論期日から第四回口頭弁論

期日まで口頭弁論が行なわれて、右第四回期日に口頭弁論が終結され、判決言渡期

日である第五回口頭弁論期日は職種によつて延期されて、第六回口頭弁論期日に判

決の言渡がなされたものであるところ、第四回口頭弁論期日までの各期日について

は、在廷した上告人(控訴人)の訴訟代理人に対する告知または適法な口頭弁論期

日呼出状の送達がなされたが、判決言渡期日である第五回および第六回口頭弁論期

日については、上告人の訴訟代理人および上告人が第四回および第五回口頭弁論期

日に出頭しなかつたのに、原裁判所は、右各期日の法廷においてそれぞれ次回期日

の指定を告知したにとどまり、上告人またはその訴訟代理人に対し呼出状の送達を

しなかつたことが認められる。しかし、当事者双方に対し適法な呼出または告知が

なされたうえ開かれた口頭弁論期日において、当事者の一方の不出頭のまま弁論が

終結され、判決言渡期日の指定告知がなされたときは、その告知は右期日に出頭し

ていなかつた当事者に対してもその効力を生ずるものであつて、呼出状の送達を要

しないこと、右のようにして指定された判決言渡期日に当事者双方が出頭しない場

合にも、裁判所が右期日において判決の言渡を延期し、さらに言渡期日を指定した

以上、右期日の呼出状を当事者に送達することなく判決の言渡をしても違法でない

ことは、いずれも当裁判所の判例の示すところにより明らかである(最高裁判所昭

和二三年(オ)第一九号・同年五月一八日第三小法廷判決、民集二巻五号一一五頁、

昭和二二年(オ)第四号・同二三年九月三〇日第一小法廷判決、民集二巻一〇号三

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六〇頁、昭和三〇年(オ)第九一二号・同三二年二月二六日第三小法廷判決、民集

一一巻二号三六四頁参照)。原判決に所論の違法はなく、諭旨は採用することがで

きない。�

なお、所論は、証拠調期日に対する通知がなかつたことを云々するが、本件記

録によれば、原審においては証拠調は実施されなかつたことが明らかであり、この

点についての論旨も採用することができない。

同第二点について。

本件記録に徴すると、原審が上告人の尋問の申出を却下した証人Dについては、

その住所が不明であるため呼出状の送達ができなかつたのに上告人からその補正が

なされなかつたことが明らかであり、また、その余の証人および上告人本人の尋問

の申出を採用するかどうかについては、原審の裁量の範囲に属するものと認められ

るから、原判決に所論の違法はない。論旨は採用することができない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文の

とおり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 下 村 三 郎

裁判官 田 中 二 郎

裁判官 関 根 小 郷

裁判官 天 野 武 一

裁判官 坂 本 吉 勝

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