大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和47(あ)1113 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人吉井文夫の上告趣意第三点は、憲法三八条三項違反を主張するが、共犯者

Aの供述は、所論共謀および知情の点を含めて、原判決の維持する第一審判決の掲

げるその余の証拠により補強されていると認められ、被告人を共犯者の自白のみに

よつて有罪としたものでないことが明らかであるから、論旨は前提を欠き、適法な

上告理由にあたらない。

同第二点のうち、原判決が詐欺罪の成立には被欺罔者が財産的処分行為をすべき

権限または地位を有することを必要としない旨判断していることを前提として判例

違反をいう点は、原判断はこれを必要とする趣旨であることが判文上明らかである

から、論旨は前提を欠き、適法な上告理由にあたらず、所論被欺罔者が財産的処分

行為をすべき権限または地位を有しなかつたことを前提として判例違反をいう点の

実質は、事実誤認の主張であり、その余は、単なる法令違反の主張であつて、刑訴

法四〇五条の上告理由にあたらない。

同第一点は、事実誤認の主張であつて、同法四〇五条の上告理由にあたらない。

よつて、同法四一四条、三八六条一項三号により、裁判官全員一致の意見で、主

文のとおり決定する。

昭和四八年三月九日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 関 根 小 郷

裁判官 天 野 武 一

裁判官 坂 本 吉 勝

裁判官 江 里 口 清 雄

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