大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和53(ク)188 決定

主 文

本件抗告を棄却する。

抗告費用は抗告人らの負担とする。

理 由

抗告人らの抗告理由について

憲法三二条は、何人も裁判所において裁判を受ける権利があることを規定したに

すぎないものであつて、裁判所の審理方法等について規定したものでないことは、

当裁判所の判例の趣旨とするところである(最高裁昭和二三年(れ)第二八一号同

二五年二月一日大法廷判決・刑集四巻二号八八頁参照)。もつとも、憲法八二条は、

「裁判の対審及び判決は、公開法廷でこれを行ふ。」と規定しているが、この規定

にいう裁判とは、裁判所が当事者の意思いかんにかかわらず終局的に事実を確定し

当事者の主張する実体的権利義務の存否を確定することを目的とする純然たる訴訟

事件についての裁判のみを指すものと解すべきことも、当裁判所の判例(最高裁昭

和四一年(ク)第四〇二号同四五年六月二四日大法廷決定・民集二四巻六号六一〇

頁)によつて明らかである。ところで、裁判所がする裁判官忌避申立却下決定及び

その抗告裁判所がする抗告棄却決定が右に述べたような純然たる訴訟事件について

の裁判とはいえないことは明らかであるから、これらの裁判は憲法八二条の規定に

いう裁判には該当せず、ひいては、原審が口頭弁論、すなわち、公開法廷における

対審を経ないで裁判したことをもつて違憲ということができないことは、前記の当

裁判所判例の趣旨に照らして明らかである。したがつて、原決定に右違憲の暇疵は

なく、この点に関する論旨は、理由がない。�

その余の違憲をいう論旨は、その実質において原決定の単なる違法を主張するも

のにすぎず、民訴法四一九条ノ二所定の特別抗告理由に該当しない。

よつて、本件抗告を棄却し、抗告費用は抗告人らに負担させることとし、主文の

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とおり決定する。

昭和五三年七月一三日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 江 里 口 清 雄

裁判官 天 野 武 一

裁判官 高 辻 正 己

裁判官 服 部 高 顯

裁判官 環 昌 一

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