大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和56(さ)1 判決

主 文

原略式命令を破棄する。

被告人を罰金三万円に処する。

右罰金を完納することができないときは、金二〇〇〇円を一日に換算し

た期間、被告人を労役場に留置する。

理 由

本件記録によると、大分簡易裁判所は、昭和五四年三月一〇日被告人に対する道

路交通法違反被告事件(同庁昭和五四年(交い)第一四七〇号)について、「被告

人は、昭和五四年一月二八日午前一時三〇分ころ、大分市a町b番A前付近道路に

おいて、酒気を帯び呼気一リツトルにつき〇・二五ミリグラム以上のアルコールを

身体に保有する状態で、普通乗用自動車を運転したものである。」との事実を認定

したうえ、道路交通法六五条一項、一一九条一項七号の二、同法施行令四四条の三、

刑法一八条、罰金等臨時措置法二条、刑訴法三四八条を適用して、「被告人を罰金

三万五〇〇〇円に処する。これを完納することができないときは金二〇〇〇円を一

日に換算した期間被告人を労役場に留置する。端数金額あるときはこれを一日に換

算する。第一項の金額を仮に納付することを命ずる。」旨の略式命令を発し、この

略式命令は、昭和五四年三月三一日に確定したことが認められる。

しかしながら、道路交通法六五条一項、一一九条一項七号の二によれば、本件道

路交通法違反の罪の罰金の法定刑は三万円以下であるから、これを超過して被告人

を罰金三万五〇〇〇円に処した右略式命令は、法令に違反していることが明らかで

あるうえ、被告人のために不利益であるといわなければならない。

よつて、刑訴法四五八条一号但書により、原略式命令を破棄し、被告事件につい

てさらに判決することとする。

原略式命令の確定した道路交通法違反の事実に法令を適用すると、被告人の所為

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は、道路交通法六五条一項、一一九条一項七号の二、同法施行令四四条の三に該当

するので、所定刑中罰金刑を選択し、その金額の範囲内で被告人を罰金三万円に処

し、右罰金を完納することができないときは、刑法一八条により、金二〇〇〇円を

一日に換算した期間、被告人を労役場に留置することとし、裁判官全員一致の意見

で、主文のとおり判決する。

検察官村上流光 公判出席

昭和五六年四月一四日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 寺 田 治 郎

裁判官 環 昌 一

裁判官 横 井 大 三

裁判官 伊 藤 正 己

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