大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和57(あ)701 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人熊谷義郎の上告趣意のうち、所論の検面調書謄本を証拠に採用したことの

違憲をいう点の実質は、単なる法令違反の主張であり、所論の証人尋問請求を却下

したことの違憲をいう点は、所論の偽証被疑事件の捜査過程において、捜査官によ

り所論のような違法行為があつたと認むべき事跡は記録上見出し難いから、前提を

欠き、判例違反をいう点は、所論引用の当審判例(最高裁昭和四一年(あ)第一〇

八号同四三年一〇月二五日第二小法廷判決・刑集二二巻一一号九六一頁)は、所論

のような検面調書を刑訴法三二八条により証人の供述の証明力を争う証拠として採

用することが一般的には違法である旨を判示したものでないことが明らかであり、

所論引用の高等裁判所判例(東京高裁昭和二五年(う)第一七〇九号同二六年七月

二七日判決・高刑集四巻一三号一七一五頁)は、任意にされたものでない疑いがあ

るものとして採用されなかつた証拠は、刑訴法三二八条により供述の証明力を争う

ためにも証拠とすることができない旨判示するものであるところ、所論の検面調書

につき、記録上、その任意性を疑わせるに足る証跡は認められないから、所論はい

ずれも前提を欠き、所論引用の高等裁判所判例(仙台高裁昭和三〇年(う)第九〇

四号同三一年五月八日判決・高裁刑事裁判特報三巻一〇号五二四頁)は、前記の当

審判例によつてすでに変更されており、その余の所論引用の判例は、いずれも本件

と事案を異にし適切でなく、その余は、単なる法令違反、事実誤認の主張であつて、

適法な上告理由にあたらない。

よつて、刑訴法四一四条、三八六条一項三号により、裁判官全員一致の意見で、

主文のとおり決定手る。

昭和五七年二月一二日

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最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 木 戸 口 久 治

裁判官 伊 藤 正 己

裁判官 安 岡 滿 彦

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