大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和59(あ)790 判決

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

被告人両名の弁護人豊島時夫の上告趣意のうち、第一は、本件各写真誌の販売目

的所持について刑法一七五条を適用して処罰するのは憲法一三条、二一条、二五条、

三一条に違反する旨いうが、性器の透けて見える下着を着用した女性モデルがこと

さらに股間を押しひろげている姿態を性器付近を強調する構図において撮影したカ

ラー写真を多数掲載し、芸術性、思想性は窺われず、専ら見る者の好色的興味に訴

える本件の「ビニール本」と称される各写真誌について、これがわいせつの図画に

当たるとし、それらの販売目的所持に対し刑法一七五条を適用して処罰しても、所

論の援用する憲法の各規定に違反するものでないことは、当裁判所大法廷判例(昭

和二八年(あ)第一七一三号同三二年三月一三日判決・刑集一一巻三号九九七頁、

同三九年(あ)第三〇五号同四四年一〇月一五日判決・刑集二三巻一〇号一二三九

頁)の趣旨に徴し明らかであるから、所論は理由がなく、その余は、単なる法令違

反、事実誤認の主張であつて、適法な上告理由に当たらない。

よつて、刑訴法四〇八条により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決す

る。

昭和六一年一〇月二一日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 坂 上 壽 夫

裁判官 伊 藤 正 己

裁判官 安 岡 滿 彦

裁判官 長 島 敦

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