最高裁判所第二小法廷 平成11年(あ)400号 決定
主文
本件上告を棄却する。
理由
弁護人濱崎憲史、同濱崎千恵子の上告趣意のうち、判例違反をいう点は、事案を異にする判例を引用するものであって、本件に適切でなく、その余は憲法違反をいう点を含め、実質は単なる法令違反、事実誤認、再審事由、量刑不当の主張であって、適法な上告理由に当たらない。
なお、所論にかんがみ、職権で判断する。
原判決の認定によれば、Dの宣誓供述書は、日本国政府からアメリカ合衆国政府に対する捜査共助の要請に基づいて作成されたものであり、アメリカ合衆国に在住するDが、黙秘権の告知を受け、同国の捜査官及び日本の検察官の質問に対して任意に供述し、公証人の面前において、偽証罪の制裁の下で、記載された供述内容が真実であることを言明する旨を記載して署名したものである。このようにして作成された右供述書が刑訴法三二一条一項三号にいう特に信用すべき情況の下にされた供述に当たるとした原判断は、正当として是認することができる。
よって、刑訴法四一四条、三八六条一項三号により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり決定する。
(裁判長裁判官 河合伸一 裁判官 福田博 裁判官 北川弘治 裁判官 亀山継夫 裁判官 梶谷玄)