最高裁判所第二小法廷 平成20年(し)348号 決定 2008年9月18日
主文
本件抗告を棄却する。
理由
本件抗告の趣意のうち,少年法3条1項3号イの「保護者の正当な監督に服しない性癖のあること」及びニの「自己又は他人の徳性を害する行為をする性癖のあること」が過度に広範であり,不明確であるとして規定違憲をいう点は,これらの規定が所論のように過度に広範であるとも,不明確であるともいえないから,所論は前提を欠き,その余は,憲法違反をいう点を含め,実質は単なる法令違反,事実誤認,処分不当の主張であって,少年法35条1項の抗告理由に当たらない。
よって,同法35条2項,33条1項により,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり決定する。
(裁判長裁判官 古田佑紀 裁判官 津野修 今井功 中川了滋)