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最高裁判所第二小法廷 平成9年(あ)11号 決定 2000年3月27日

主文

本件上告を棄却する。

理由

弁護人中川祐夫、同服部弘昭の上告趣意のうち、判例違反をいう点は、事案を異にする判例を引用するものであって、本件に適切でなく、その余は、憲法違反をいう点を含め、実質は単なる法令違反、事実誤認、量刑不当の主張であって、刑訴法四〇五条の上告理由に当たらない。

なお、簡易生命保険契約の事務に従事する係員に対し、被保険者が傷病により入院中であること又は被保険者につき既に法定の保険金最高限度額を満たす簡易生命保険契約が締結されていることを秘して契約を申し込み、同係員を欺罔して簡易生命保険契約を締結させ、その保険証書を騙取した行為について、刑法(平成七年法律第九一号による改正前のもの)二四六条一項の詐欺罪の成立を認めた原判決の判断は、正当である。

よって、刑訴法四一四条、三八六条一項三号により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり決定する。

(裁判長裁判官 亀山継夫 裁判官 河合伸一 裁判官 福田博 裁判官 北川弘治 裁判官 梶谷玄)

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