最高裁判所第二小法廷 昭和25年(れ)1035号 判決 1950年10月06日
主文
本件各上告を棄却する。
理由
弁護人小室薫の上告趣意第一点について。
原判決は被告人宮村健二が原判示第一の(一)の(イ)(ロ)(ハ)の賭博を反覆してした事実によってその常習性を認定したものでその認定は何等実験則に違反するものではない。論旨はその理由がない。
同第二点について。
原判決挙示の証拠を綜合すれば原判示第一の(三)の事実は十分に認定できるのであるから論旨は採用できない。
同第三点について。
原判決は被告人道井博が原判示の賭博の前科があるのに原判示第三の(二)の賭博をしたことによりその常習性を認定したものでその認定は何等実験則に違反するものではない。論旨はその理由がない。
同第四点について。
原判決挙示の証拠を綜合すれば原判示第二の事実は十分に認定できるのであるから論旨は採用できない。
よって刑訴施行法第二条旧刑訴四四六条により主文のとおり判決する。
この判決は裁判官全員一致の意見である。
(裁判長裁判官 霜山精一 裁判官 小谷勝重 裁判官 藤田八郎)