最高裁判所第二小法廷 昭和38年(オ)613号 判決 1965年2月26日
上告人
古沢正利
被上告人
国
右代表者法務大臣
高橋等
主文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理由
上告人の上告理由(上告状、上告補正申立書記載のものを含む。)について。
上告人の本訴請求は、要するに、所論各判決の無効であることの確認を求めるというにあるのであつて、所論各判決の無効であることを前提として現在の権利又は法律関係の存否の確認を求める趣旨のものでないことは、本件記録に徴して明白である。されば、本訴は不適法として却下を免れないとした原審の判断は相当であつて、原判決には何ら違法はない。論旨は、すべて理由がない。
よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。(裁判長裁判官奥野健一 裁判官山田作之助 草鹿浅之助 城戸芳彦 石田和外)
上告人の上告理由
第一点 昭和三十年釧路地方裁判所(ワ)第一六三号建物収去土地明渡請求事件の判決は、民法第二六八条第二項に違反し、事実の判断を誤つて法令の適用を誤り以て判決の結果に影響を及ぼした違法がある。
従つて左に掲げたる判決は全部無効である。
(二) 昭和三十年釧路地方裁判所(ワ)第一六三号建物収去土地明渡請求事件(甲第八号証ノ一)
(二) 昭和三十一年札幌高等裁判所(ネ)第三三〇号建物収去土地明渡控訴事件(甲第八号証ノ二)
(三) 昭和三三年最高裁判所(オ)第一三二号建物収去土地明渡上告事件(甲第八号証ノ三)
(四) 昭和三六年釧路地方裁判所帯広支部(ワ)第一六三号、建物収去土地明渡請求事件(甲第九号証)
第二点、第三点<省略>