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最高裁判所第二小法廷 昭和42年(ク)56号 決定 1967年5月19日

主文

本件抗告を棄却する。

抗告費用は抗告人の負担とする。

理由

抗告人代表者水野三郎の抗告理由について。

訴訟代理人が選任されている場合において、口頭弁論期日に当事者本人と訴訟代理人とがともに出頭したときには、その出頭の旅費日当はいずれか一方について計上しうるにとどまるけれども、証拠方法としての当事者本人尋問が行われた期日における当事者本人の出頭と訴訟代理人出頭とはその両者が権利の伸張または防御に必要なものとなるから、その両者について生じた費用を訴訟費用として計上できるとした原審の見解は正当であつて、本件のごとく当事者本人尋問が嘱託によつて行われた場合において、その証拠調期日に右当事者の訴訟代理人が出頭したことに要した所論費用が訴訟費用に含まれるとした原審の判断に、所論違法はない。従つて、右違法を前提とする違憲の論旨は採用できない。

よつて、本件抗告は理由がないからこれを棄却し、抗告費用は抗告人の負担とすべきものとして、主文のとおり決定する。

(裁判長裁判官 奥野健一 裁判官 草鹿浅之介 裁判官 城戸芳彦 裁判官 石田和外 裁判官 色川幸太郎)

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