最高裁判所第二小法廷 昭和52年(オ)286号 判決 1977年6月20日
熊本市城山上代町五二五番地
(登記簿上の住所 熊本市春日町五一二番地)
上告人
合名会社カネヤマ商店
右代表者清算人
山下鯛蔵
被上告人
国
右代表者法務大臣
福田一
右指定代理人
青木正存
右当事者間の福岡高等裁判所昭和五一年(ネ)第六〇三号損害賠償請求事件について、同裁判所が昭和五一年一二月二〇日言い渡した判決に対し、上告人から全部破棄を求める旨の上告の申立があつた。よつて、当裁判所は次のとおり判決する。
主文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理由
上告人の上告理由について
所論の点に関する原審の判断は是認することができ、原判決に所論の違法はない。所論違憲の主張は、右の違法を前提とするものにほかならないから、前提を欠く。論旨は、独自の見解に立つて原判決を非難するものにすぎず、採用することができない。
よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。
(裁判長裁判官 吉田豊 裁判官 岡原昌男 裁判官 大塚喜一郎 裁判官 本林譲 裁判官 栗本一夫)
(昭和五二年(オ)第二八六号 上告人 合名会社カネヤマ商店)
上告人の上告理由
一、本件にて前訴と称されている処の、
昭和四四年(ワ)第一九三号第五四一号損害賠償請求事件に美山和義裁判長は昭和四六年八月六日に判決し即日交付したる判決書を見ると其の判決の全文が虚偽公文書作製して判決してある事が判明しました。
即ち刑法一五六条の公務員の虚偽公文書作製の罪を犯して居り、裁判所法第四十九条に該当し裁判官弾劾法第二条ノ一ノ二に該当し、憲法七十六条<3>に違反して居る事が判明したのです、故に上告人は美山和義を罷免訴追請求の準備中であります。
二、控訴審に於ては、
前訴の確定判決の既判力に抵触して、これをなすことはできない、として居りますが前述の如く前訴は虚偽公文書作成して判決されたものであつて、其の効力を有しません。
然らば控訴審の判決は無効と云はねばなりません。
三、以下、前訴の判決が虚偽公文書作成された実態を陳述します。
イ 判決十枚目七行目に、
「右各普通預金をみると、その取引の中には原告会社の帳簿に記載されている。
営業経費、および商品代金等の支払金額が混入しており、使用された印かんは原告会社が常に使用しているものと同一であつて取引が反覆継続して行はれその取引の金額も高額にわたり」
云云とありますが、
1 原告会社の帳簿に記載されていない。
2 営業経費、商品仕入代金等の支払金額は一つも一ヶ所もなし。
3 取引が反覆して行はれたる根跡なし。
4 取引の金額が高額も、取引自体一つもなし右の如く偽りであります。
即ち虚偽公文書作成して判決してあります。
ロ 判決書十六枚目四行目に、
「右各普通預金中には原告会社の帳簿に記載されている営業経費、商品仕入代金等の支払金額と目されるものが混入し、その取引の回数が多く、金額も多額にのぼつていることに照らし、原告会社代表者が弁明するような、同代表者個人の生活余剰金の蓄積とは認められなかつた」
として居りますが、
前述の如く、
原告会社の記載なく、営業経費、商品仕入代金等の支払金額等なく、混入なく、取引回数が一回もなく金額も高額もなく、総て偽りであります。
即ち公文書虚偽作製して判決されて居り刑法一五六条の罪を犯し憲法七十六条の<3>に違反して居るものであります。
ハ 判決書十九枚目十三行目に、
「結局No.60、No.三五〇八八の普通預金の発生源如何に、かゝるものであり、この点について原告会社の主帳を裏付けるものは原告会社代表者の供述のみしかなく」
とありますが、
上告人(前訴の原告)は、
甲第十八号証 大和銀行熊本支店に昭和三七、一〇、二五日現在九十万円あつたのが派生して
甲第二十号証 肥後銀行浜町支店の預金となり昭和三九年八、十八日一、一〇六、三二九円あつたのが派生して、
甲第十九号証 No.60旭相互銀行普通預金となし派生して昭和四〇年六、二五日次住友銀行に、
甲二十一号証 となり(昭和四〇、六、二五日右より)〇〇万円預金となつた
右の通り立証して居ます。
右の内
甲十八号証は乙十九号証と同一
甲十九号証は乙十六号証と同一
甲二十一号証は乙十七号証乙十八号証と同一
右の如くなるが故に普通預金No.60、No.三五〇八八の発生源は明かに立証して居ります。
而して甲号証と乙号証と同一もあり原告会社代表者の供述のみしかなくとは偽りであります。
これも故意に虚偽公文書作製して判決したるものであり、刑法一五六条の罪を犯したものであると共に憲法違反であります。
ニ 判決書二十枚目裏一行目に、
「前記認定のように、昭和三二年から原告会社の前身である、会社解散の時点である、昭和三七年八月までの原告代表者の報酬を調査しながら三十九事業年度に至らなかつたのは、右とほゞ同程度かそれ以下と認定したためと推認できそのうえ原告会社代表者の預金が前記普通預金の資金源になつたものと認めるに足りる証拠はなく」
として居りますが、
前訴は三十九年事業年度(自三九、八、一、至四〇、七、三十一)間であります。被告は三十九年度は調査して居ないと主張します。事実は国は、(御船税務署は署員美濃田浩が三日中村日義が二日原告の店及事ム所を調査し、銀行の銀行帳簿其他の調査を、四十一年十二月十二日より三日間其の後一月十三日十四日十六日の三日間調査して居ります。
其の後中村日義は四二年五月九日に調査して居ります。
右の如く三十九年度は事実調査して居り乍ら、調査していないと偽つて居ります。
三十九年度の更正決定然も一度更正して納税して居るのに今度のは再更正であります。
三十二年とか三十七年度の調査しても然も他会社の調査するより三十九年度の更正には三十九年度を調査しないで更正決定は出来ません。
「右とほぼ同程度かそれ以下と認定したためと確認でき」
として居りますか、時は狂乱物価時代でした時に三十二年か三十七年より三十九年かそれ以下と認定して、更正したとすれば故意による不法行為も甚だしい。
被上告人(前訴の被告は)それ以下と認定したとは云つて居りません。
1 それ以下と認定したためと判決に書いた事は美山和義裁判長の個人の誤れる判断であり憲法七十六条の<3>に違反するものである。
2 「原告会社代表者の預貯金が前記普通預金の資源になつたものと認めるに足りる証拠はなく」
として居りますが、
上告人(前訴の原告)は、
甲三十三号証の二 昭和十八年十月二日現在に於て金四千五円六銭の貯金があつた事実を立証して居ります。
これは郵便貯金山下鯛蔵の名義であり米価に換算すると一千六百万円の価値があります事も立証して居ります。
右が派生して、
甲三十号ノ一ノ二乃至四十三号証ノ一ノ二にて、
昭和二十六年より二十九年迄に山下鯛蔵名義にてヒゴ無尽会社に一、〇〇七、五〇〇円の預貯金あつた事を立証し派生して、
甲二十二号証ノ一 山下倭子にて 五〇〇、〇〇〇円
甲二十二号証ノ二 〃 二四二、一五三円
甲二十二号証ノ三 佐藤アサカ 四八〇、〇〇〇円
甲二十二号証ノ四 同人 三二四、四五二円
計一、五四五、六〇五円あつた事実派生して
甲十八号証 大和銀行熊本支店に昭和三七年一〇、二五日金九〇〇、〇〇〇円預金しある事実の立証派生して、
右は乙十九号証と同一であります。
故に被告も裁判長も知つて居る筈である。
甲十九号証 No.60普通預金通帳
甲六十号証 右元帳のコピーこれが派生して(右は乙十六号証と同一)
甲二十一号証 No.三五〇八八住友銀行の預金となつた旨立証してあります。
これは乙十七号証乙十八号証と同一でありますから被告も裁判長も知つて居る筈であります。
右の如く事実であるのに而して立証し、被告は認めて居るのに「認めるに足りる証拠はなく」としたのは虚偽公文書作成に依り判決したものであります。
3 「それ以下と認定したためと推認でき」としたのは被告(被上告人)はそれ以下と認定して居ないのにそれ以下と認定したためと推認でき」としたのは美山裁判長が個人的な真意に依る虚偽公文書作成であると共に故意に依る不法行為であり重過失であります。
四、前述の如き判決書には虚偽公文書作成が九ヶ所あります。
五、元来本件は四二、二、二八日の再更正決定の理由が虚偽公文書作成にて為されて居りました。
更正決定の理由は
「一、旭相互銀行田崎支店山下アサカ名義普通預金No.60五九一、〇五八円および住友銀行熊本支店No.三五〇八八、一二三、五五七円は報酬給料、不動産収入と、生活費支出との差額の蓄積であると申立てるも、架空借入金を返済したように預け入れたり、または架空仕入、架空経費等の支出(小切手振出)により預け入れるなどその信ぴう性がなく、生活費支出の状況等よりみて剰余金よりなるものとは認められず、法人取引によるものと認める」
としてありますが、
右更正決定の理由が虚偽公文書作成されて居りました。
普通預金No.60にもNo.支三五〇八八にも架空仕入も、架空経費等の支出小切手も借入金を返済したようにして預け入れた事実はありません乙十六号No.60にも乙十七号証No.三五〇八八にもありません。
右は甲十九号証及甲八六号証、にて預金のない旨立証して居ります。
実は右は四十年度の事実です。
四十年度の事実は三十九年度には無関係です。
被告国の国権力を行使した御船税務署員である美濃田浩は前訴に於て四五、二、二日証言して架空仕入、架空経費等の実態を証言しました。
「原告代表者兼参加人
129 架空に支払つた経費があると言はれましたがいくらありますか
「乙五号証旭相互銀行田崎出張所の山下アサカ名義の普通預金たとえば四十年の十月三十日三万六千百六十円それから八千円、二万円、一万一千二百五十円、それから十二月二十日の三万四百八十円それから乙四号証の四十年十二月十一日それから十四日五万四千八百円と九万六千二百六十円以上です。
130 合計架空の経費とみたところの経費は七枚ですか
はい一部の抜すいですから、
右の通り証言して居ります。
三十九事業年度は自三九、八、一日至四〇、七、三十一日間です。
四十年の十月とか四十年の十二月は四十年度に属します三十九年度の事実としてそれを理由に更正決定したのは虚偽公文書作成して居ります。
被上告人はそれを知り乍ら正実かの如く主張し美山和義裁判長はそれを何等反省する事なく被告たる被上告人の主張をウのみにして前訴の如く判決をなし控訴審に於ては原審の判決を採用して既判力として主張し控訴審の判事又之を採用して誤まれる判決したるものなり
る判決したるものなり
六、前述の事実なるにより
民事訴訟法第三九四条及三九五条六に該当するものとして上告に及びました。
原審の裁判長美山和義は上告人たる原告の度々の主張に耳をかさず被上告人たる被告の偽りの主張を採用しその上に三十九年度即ち更正の年度には全然なく。
「取引が反覆して行はれ」とか 四十年度にも一回のみ)
「取引の金額が高額」とか 四十年度にしても更正の三分の一
「それ以下」とか 被告は主張していない
と判決に虚偽公文書作成して判決して居る。
現実は
刑法一五六条の罪を犯して居り、
憲法七十六条<3>に返して居り、
裁判所法第四十九条に該当し、
裁判官弾劾法二条ノ一ノ二に該当する不法なるものなり。
七、右の如き事実なるに依り美山和義を罷免訴追請求すべく罷免訴追請求書に虚偽公文書作成の九ヶ所を摘示して居りますので証拠として添付します。
八、上告理由は右の如く事実でありますが本件の如く裁判長が虚偽有印公文書作成して判決する事は前代末聞の事で法律学者も想像しなかつたものか適条が見当りませんので、民訴第三九四条の、其他憲法の、違背アルコトと、民訴第三九五条六の、
判決に理由を付せず又は理由に齟齬アルトキを理由とします。
以上
(添付書類省略)