最高裁判所第二小法廷 昭和54年(オ)778号 判決 1979年12月14日
上告人
山幸商事株式会社
右代表者
青山鉄次
右訴訟代理人
伊藤典男
外二名
被上告人
戸田志き
外四名
右五名訴訟代理人
小澤三朗
主文
本件上告を却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理由
上告人伊藤典男、同伊藤誠一、同八木真の上告理由について
所論の点に関する原審の事実認定は、原判決挙示の証拠関係に照らして首肯するに足り、また、取り消しうべき行為についての法定追認を定めた民法一二五条の規定は、無権代理行為の追認には類推適用されないと解するのが相当であるから、原審の判断に所論の違法があるとはいえない。論旨は、ひつきよう、原審の専権に属する証拠の取捨判断、事実の認定を非難するか、又は独自の見解に基づいて原判決の不当をいうものにすぎず、いずれも採用することができない。
よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。
(塚本重頼 大塚喜一郎 栗本一夫 木下忠良 鹽野宜慶)
上告代理人伊藤典男、同伊藤誠一、同八木真の上告理由<省略>