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最高裁判所第二小法廷 昭和61年(オ)527号 判決 1989年11月10日

上告人

浜石博巳

(他三名)

右四名訴訟代理人弁護士

諫山博

被上告人

福岡ラッキータクシー株式会社

右代表者代表取締役

川添福一

被上告人

福岡セブンタクシー株式会社

右代表者代表取締役

川添福一

右両名訴訟代理人弁護士

山口定男

(他一名)

右当事者間の福岡高等裁判所昭和五七年(ネ)第四一三号賃金請求事件について、同裁判所が昭和六〇年九月二八日言い渡した判決に対し、上告人らから全部破棄を求める旨の上告の申立があった。よって、当裁判所は次のとおり判決する。

主文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理由

上告代理人諫山博、同内田省司、同小島肇、同椛島敏雅、同田中久敏、同田中利美、同山本一行、同小澤清實、同幸田雅弘、同藤尾順司の上告理由、上告代理人諫山博の上告理由、上告代理人陶山圭之輔、同石野隆春、同小林亮淳、同小部正治の上告理由、上告代理人井手豊継の上告理由及び上告代理人津田聰夫の上告理由について

原審の適法に確定した事実関係のもとにおいて、上告人らは本件争議期間につき賃金請求権及び労働基準法二六条所定の休業手当請求権を有しないとした原審の判断は、正当として是認することができ、原判決に所論の違法はない。所論違憲の主張はその実質において単なる法令違背を主張するものにすぎず、原判決に法令違背のないことは、右に述べたとおりである。論旨は、ひっきょう、独自の見解を前提として原判決を論難するものであって、採用することができない。

よって、民訴法四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 香川保一 裁判官 牧圭次 裁判官 島谷六郎 裁判官 藤島昭 裁判官 奥野久之)

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