大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第二小法廷 昭和24新(れ)550 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人伊藤俊郎の上告趣意について。

しかしいわゆる必要的弁護事件を除いては裁判所は被告人の一定事由に基く請求

のあつた場合にのみ弁護人を附すれば足るものであつて、このことは刑訴応急措置

法第四条の合憲性についての大法廷判例の示すところである(昭和二四年(れ)第

六八七号、同年一一月二日判決)ところで被告人は第一審において貧困その他の事

由によつて弁護人を選任することができないときは弁護人の選任を請求することが

できる旨の告知に対して貧困により弁護人の私選をしない旨の回答をしたに止まり

何等積極的に弁護人選任の請求をせず又第一審においても何等その請求をしないで

審理を受けているので、このような場合には第一審裁判所が国選弁護人を附しなか

つたからといつて違憲ではなく従つてこの判決を是認した原判決には憲法違反の点

は存しない、また本件は刑訴第四一一条を適用すべき場合とも認められない。

よつて刑訴第四〇八条により主文のとおり判決する。

右は裁判官全員一致の意見である。

昭和二五年六月二三日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 塚 崎 直 義

裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!