大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和24(れ)1282 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人山下卯吉の上告趣意について。

原判決が証拠としたAクリーニング株式会社名義の被害始末書には、その法人の

代表者の氏名が掲げられて居らず当該会社名の外に単に拇印があるのみであること

は所論の通りである。しかし該始末書は刑訴応急措置法第一二条にいわゆる証人そ

の他の者の供述を録取した書類に代わるべき書類であつて、必らずしも会社を代表

する社員が作成しその氏名をかかげずとも、盗難品を保管していた者が作成して之

を提出することもあるであらうし、要は裁判所においてAクリーニング株式会社の

関係社員が作成したものであるとの心証を得、又被告人においても右代替書類の証

拠能力について争わなかつた以上、裁判所が之を証拠として被告人の自白を捕強せ

しめることは毫も差支ないと言わなければならない。されば論旨は理由なきもので

ある。

よつて刑訴施行法第二条、旧刑訴法第四四六条により主文の通り判決する。

右は裁判官全員の一致した意見である。

検察官 茂見義勝関与

昭和二四年一二月二四日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 粟 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

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