大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和24(れ)1646 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人岩村辰次郎の上告趣意第一点について。

原判決は被告人はA、B外三名と共謀して判示第一強盗予備、第二強盗をした事

実を認定したのであるが、同判決の事実摘示をその証拠説明と対比すれば、右強盗

予備並びに強盗の実行々為自体には、被告人が直接加功していないことは所論のと

おりである。しかしながら、原判決の示すような共謀の事実が認められる以上たと

え強盗等の実行々為に何等直接加功するところがなくとも、他の共謀者のした実行

行為について共同正犯の責任を免れないことは、当裁判所の判例として示すところ

である。しかして、その場合、右に述べた趣旨が原判決のごとく事実摘示、証拠説

明を通じ判文の全体から看取せられる以上は、たとえその犯行を実行した共犯者の

氏名が、特に判決の事実摘示の項に明らかにされていなくても、所論のようにそれ

をもつて、判決を違法ならしめる瑕疵とすることはできないのである。論旨は理由

がない。

同第二点について。

被告人が本件犯行につき、他の共犯者と共謀した事実は原判決挙示の証拠を綜合

すれば認定することができる。また原判決のした右事実の認定についても、所論の

ような経験則、若しくは採証の法則に違反した点はみとめられない。論旨は要する

に原審の自由裁量に属する証拠の取捨、判断及び事実の認定を非難するに過ぎない

のであるから、上告の適法な理由とすることはできない。

被告人の上告趣意について。

証拠の取捨選択は事実審たる原審に任されているところであるから、原審が所論

証人の原審公判における証言を採用しなかつたからといつて、これを違法とするこ

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とはできない。又、被告人がその意に反して作成せられたと主張する司法警察官の

聴取書は、原判決がこれを証拠としていないのであるから、かりに所論のような事

実がありとしても、原判決の違法とはならない。その他の論旨は、要するに原判決

の事実の認定は間違つているという主張に帰着するのであるが、原判決の挙示する

証拠によれば、原判決の摘示する事実は認められるのであつて、事実の認定は原審

に任されているのであるから、右のような主張は上告の適法な理由とすることはで

きないのである。

よつて、刑訴施行法第二条、旧刑訴第四四六条に従い、主文のとおり判決する。

右は全裁判官一致の意見である。

検察官 岡本梅次郎関与

昭和二四年九月一七日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

裁判官 藤 田 八 郎

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