大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和24(れ)1774 判決

主 文

原判決中被告人Aに関する部分(無罪の部分を除く)を破毀し本件を仙

台高等裁判所に差し戻す。

被告人Bの上告はこれを棄却する。

理 由

被告人Aの弁護人菊地養之輔の上告趣意第一点について。

原判決は判示第二の一、二の犯罪事実を認定する証拠として押収に係る醪、焼酎、

米麹及び容器、蒸餾器(証第一号乃至第一六号)の存在を挙げているのである。と

ころが原審公判調書をみると右証拠物を被告人に展示して証拠調をした記載がない

のであるから原審は所論証拠物について証拠調をしなかつたものと認むべきである。

然らば原審は証拠調をしなかつた証拠を罪証に供した違法があるから論旨は理由が

あり原判決は此の点において破毀を免れない。よつて他の上告論旨について判断を

省略する。

被告人Bの弁護人遣水祐四郎の上告趣意第一点について。

原審公判廷の弁論からみて本論旨は第一審判決の認定事実通り原判決が認定した

ものとみての論旨の如く思われる。ところで第一審判決中の所論(一)、(四)、

(五)、(六)はいずれも原判決において二、八、九、三で無罪の言渡があり、所

論(二)及び(三)はそれぞれ原判示第三及び第一の四に該当し有罪とされている

のであるがそれらは原判決挙示の証拠により十分に認定できるのであるから論旨は

理由がない。

同第二点について。

しかし原審は所論心神耗弱の主張に対し本件記録を通じその主張の如き事実を認

め難しとしてこれを排斥したのであつてその判断を不当であると認むべき事情は窺

われない。それ故論旨は理由がない。

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よつて刑訴施行法第二条旧刑訴第四四七条、第四四八条ノ二、第四四六条により

主文のとおり判決する。

この判決は裁判官全員一致の意見である。

検察官 橋本乾三関与

昭和二四年九月二四日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

裁判官 藤 田 八 郎

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