大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第二小法廷 昭和24(れ)185 判決

主 文

本件各上告を棄却する

理 由

被告人等三名弁護人鈴木俊蔵上告趣意第一点について。

しかし、所論憲法第三七条第二項は、裁判所が必要と認めて喚問した証人に対す

る規定であつて、裁判所が必要と認めない証人をも徒らに喚問し、被告人等に審問

の機会を与うべしとの規定でないことは、当裁判所屡次の判例とするところである

(昭和二十三年(れ)第八八号同年六月二十五日大法廷判決、昭和二十二年(れ)

第二五三号、昭和二十三年七月十四日大法廷判決、昭和二十二年(れ)第二三〇号

昭和二十三年七月二十九日大法廷判決各参照)。そして原審は所論とその見解を異

にし、被害者Aの証人喚問はその必要なしと認めて申請を却下したものと解すべき

であり、しかしてこの原審の処置は何等所論のような違憲の処置とは認め難いので

ある。論旨は理由がない。

同第二点について。

しかし、記録を精査しても、所論の被告人等に対する司法警察官の訊問並びにそ

の被告人等の供述が、憲法第三八条第一項及び同第二項前段に該当するような違法

な訊問並びに供述であるとの事実はこれを認めることができないから、論旨は理由

がない。

よつて刑訴施行法第二条、旧刑訴法第四四六条に従い、主文のとおり判決する。

この判決は全裁判官一致の意見である。

検察官 岡本梅次郎関与

昭和二四年七月九日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

- 1 -

裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

- 2 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!