大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和24(れ)2738 判決

主 文

原判決を破毀する。

本件を名古屋高等裁判所に差戻す。

理 由

弁護人河上丈太郎、美村貞夫、田中恒治の上告趣意第三点について。

原審の採用した証拠によると判示の場所でA保管に係る名古屋市b区a町B株式

会社が陸軍省から払下を受けた原毛約十二梱が盗難にかかつた事実と被告人が原毛

を取扱つた事実は判るけれども盗難にかかつた原毛と被告人の取扱つた原毛が同一

のものであることは原判決挙示の証拠からはこれを認めることができないのであつ

て従つてまた被告人が判示原毛を窃取した事実は到底認めることができないのであ

る。然らば原判決が右証拠により判示事実を認定したことは証拠に基かないで事実

を認定した違法があるから本論旨は理由があり原判決はこの点において破毀を免れ

ない。よつて他の論旨に対する説明は省略する。

右の次第であるから刑訴施行法第二条旧刑訴第四四七条第四四八条ノ二により主

文のとおり判決する。

この判決は裁判官全員一致の意見である。

検察官 小幡勇三郎関与

昭和二五年三月三一日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

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