最高裁判所第二小法廷 昭和24(れ)779 判決
主 文
本件上告を棄却する。
理 由
弁護人豊田酉次提出の上告趣意について。
執行猶予の言渡を為すべきものであるかとうかは、被告人の犯行の動機、犯状そ
の他諸般の事情を勘案して、事実審裁判所である原審の裁量事項であり、又共犯者
である共同被告人間の量刑についても同様各犯人毎に勘案して決定すべきものであ
る。しかして、かゝる主張は刑訴応急措置法第一三条第二項の規定により、上告適
法の理由とはならないのである。論旨理由なし。
弁護人吉田賢一提出の上告趣意第一点について。
右は豊田弁護人の上告趣意に対する説明と同旨に依り上告適法の理由とならない。
論旨理由なし。
同第二点について。
本件は刑訴法施行法第二条に依り、旧刑訴法及び刑訴応急措置法の適用ある事件
である。そして所論刑訴応急措置法第一三条第二項の規定が、違憲の規定でないこ
とは、所論も引照するとおり、既に当裁判所の判例とするところである。(昭和二
二年(れ)第五六号昭和二三年二月六日大法廷判決。昭和二二年(れ)第四三号昭
和二三年三月一〇日大法廷判決。昭和二三年(れ)第一二二一号昭和二四年三月二
三日大法廷判決各参照)尚所論引用の新刑訴法第四一一条の規定は、上告理由とし
て認められたものではなく、上告裁判所の職権事項として規定せられた趣旨のもの
と解すべきことは、既に当裁判所の見解とするところである(昭和二三年(れ)第
一五七七号昭和二四年五月一八日大法廷判決)のみならず、記録を調査するも、原
審が被告人に執行猶予を与えなかつたことは甚しくその量刑不当とは認められない。
要するに論旨は理由がない。
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仍つて刑訴施行法第二条及び旧刑訴法第四四六条に従い、主文のとおり判決する。
此判決は全裁判官一致の意見である。
検察官 茂見義勝関与
昭和二四年六月二五日
最高裁判所第二小法廷
裁判長裁判官 霜 山 精 一
裁判官 栗 山 茂
裁判官 小 谷 勝 重
裁判官 藤 田 八 郎
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