大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和24(れ)991 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人小室薫の上告趣意第一点について。

原判決の引用した第一審判決挙示の証拠を綜合すれば、所論共謀の事実はもとよ

りその他原判決摘示の本件犯罪事実はすべて、これを認定することができるのであ

つて、所論のごとく、原判決が証拠に基ずかずして、事実を認定した違法ありとは

認められない。論旨は理由がない。

同第二点について。

所論酒粕配給券は酒造業を営む被告人の店から、公定価格で所定量の酒粕を購入

し得るものであることは、原判決の確定するところである。しかして、当時同地方

においては、酒粕配給券によらなければ酒粕の入手は困難であり、食糧不足がちの

事情下において酒粕も食糧として、その需要価値は僅少でなく、公定価をもつて、

たやすくこれを入手し得ることは地方民の渇望するところであつたことは原判決の

引用する各証拠の内容から十分に察知し得るのであるから判示酒粕配給券は、それ

自体において財産上の利益を伴うものであることは疑を容れないところである。し

からば、原判決が本件酒粕配給券の供与をもつて、衆議院議員選挙法第一一二条第

一項第一号にいわゆる財産上の利益の供与にあたるものと判示したのは正当であつ

て、論旨は理由がない。

よつて、刑訴施行法第二条、旧刑訴第四四六条に従い、主文のとおり判決する。

右は、全裁判官一致の意見である。

検察官 茂見義勝関与

昭和二四年七月一六日

最高裁判所第二小法廷

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裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

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