大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和24(オ)115 判決

主 文

原判決を破棄する。

本件を広島高等裁判所に差戻す。

理 由

上告代理人桑原五郎の上告理由は別紙記載のとおりである。

上告理由第一点について。

原判決は、原判決添付別紙第一目録記載の農地について、昭和一八年二月上告人

A1から同A2に贈与し引渡した旨の上告人の主張に対し、右所有権の移転は登記

を了していないから被上告人に対抗することができないと判示し、論旨は右原判示

を違法であると主張するのである。

自作農創設特別措置法による農地の買収については、民法一七七条の規定の適用

がないことは当裁判所の判例の示すとおりである(昭和二五年(オ)四一六号行政

行為取消請求事件、同二八年二月一八日当裁判所大法廷判決参照)従つて論旨は理

由があり、原判決のこの点に関する判断は法律の解釈を誤つたものであるといわな

ければならない。

同第二点について。

原判決は、原判決添付別紙第二目録記載の農地について、昭和二一年一二月末頃

上告人と小作人D及同Eとの間の賃貸借契約は合意によつて解除された旨の主張に

対し、右契約解除は農地調整法九条三項の地方長官の許可を受けていないから、右

農地は依然小作地であると判示し、論旨は右判示の違法を主張するものである。

昭和二二年一二月二六日法律第二四〇号による農地調整法の改正以前においては、

農地賃貸借契約の合意による解除、解約については、地方長官の許可を要しないも

のと解するを相当とする。(昭和二六年(オ)三八四号農地賃貸借解除不許可処分

取消請求事件、同二七年一一月七日当裁判所第二小法廷判決参照)従つて論旨は理

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由があり、原判決のこの点に関する判断は法律の解釈を誤つた違法があるものとい

わなければならない。

以上説明のとおりであるから原判決は破棄を免れず、本件を原裁判所に差戻すこ

ととし、民訴四〇七条により主文のとおり判決する。

この判決は第一点に関する霜山裁判官の少数意見を除き、裁判官全員一致の意見

によるものである。(右少数意見については、第一点掲記大法廷判決参照)

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

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