大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和24(オ)330 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告理由第一点について。

本件は被上告人が上告人に対してした本件不動産の処分禁止の仮処分に対し、上

告人から、被上告人に右不動産の所有権がないことを理由に異議を申立てたもので

あつて、上告人から特別事情による仮処分の取消を申立てたものでないことはその

主張自体に徴し明らかである。尤も上告人は原審において、被上告人が判事の許可

を得たと称し、右不動産の立木を伐採売却しはじめたと主張したことは記録により

明白であるが、それは単に一の事情として述べたものと認めるを相当とし、これを

もつて所論の如く特別事情による仮処分の取消までも申立てたものということはで

きないから、原審が特にこの点につき判断を示さないからといつてこれを違法視す

ることはできない。論旨は理由がない。

上告理由第二点について。

上告人提出援用の証拠によつても、所論の各証言が偽証であることの疏明がある

としなければならないものではないから、原判決が右各証言を援用したことに何等

違法はなく論旨は理由がない。

上告理由第三点について。

所倫Aは単に抽象的に原判決の判断を非難するものであり、また、所論Bは抽象

的な主張を抽象的でないと争うものであつて、ともに採るに足りない。所論Cの上

告人に定職なき事実は原判決挙示の証拠によつてこれを窺い得ないことはなく、所

論は単に原審の適法にした事実判断を争うものであるから本論旨も採用できない。

上告理由第四点について。

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論旨に指摘する現判決の摘示事実はいづれも原判決挙示の証拠によつてこれを窺

い得るのであつて、所論は単に事実に基かず名を憲法違反に藉りるものであるから

上告適法の理由としてこれをとることはできない。

以上の理由により民訴四〇一条、九五条、八九条に従い主文のとおり判決する。

この判決は裁判官全員の一致した意見によるものである。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

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