大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和25(あ)1626 判決

主 文

原判決を破棄する。

被告人両名を各懲役一年に処する。

本裁判確定の日から三年間右各刑の執行を猶予する。

連合国占領軍、その将兵又は連合国占領軍に附属し、若しくは随伴する

者の財産の収受及び所持の禁止に関する政令(昭和二二年政令第一六五号)に違反

する事実について被告人両名を免訴する。

理 由

弁護人生駒喜代市、同梅山実明の上告趣意について、

裁判所が諸般の情状により、被告人に対して実刑を科し刑の執行猶予の言渡をし

ないことが基本的人権を侵害するものでないことはすでに当裁判所の判例の示すと

ころであるから、論旨は理由がない。

しかし、職権で調査するに、被告人両名が共謀の上、公に認められた場合でない

のに拘らず昭和二四年四月六日頃から同年六月二日頃迄の間、原判示別表記載のよ

うに七回に亘り神戸市a区連合国占領軍、兵営附近の路上において、官氏名不詳の

連合国占領軍軍人から同軍の財産であることを知りながら冬ズボンその他の衣類計

百八十七点を金三十九万二千三百五円で買受けて以て収受したとの公訴事実(原判

示第二の事実)については、昭和二七年政令第一一七号第一条第一一七号、第八三

号により大赦があつたので、刑訴第四一一条第五号、第四一三条但書、第三三七条

第三号により原判決を破棄し、被告人両名に対し右公訴事実について免訴の言渡を

なすべきものとする。

よつて、原判決が証拠により確定した右大赦にかからない事実、すなわち原判示

第一の(一)、(二)の事実を法律に照すに、被告人等の各所為はそれぞれ刑法第

二三五条、第六〇条に該当し、同法第四五条前段所定の併合罪であるから同法第四

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七条本文、第一〇条により重い原判示第一の(二)の刑に法定の加重をした刑期範

囲内で被告人両名を各懲役一年に処し、情状により同法第二五条を適用して被告人

両名に対して本裁判確定の日から三年間右各刑の執行を猶予すべきものとする。

この判決は、裁判官全員一致の意見である。

検察官 岡本梅次郎関与

昭和二七年九月二六日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

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