大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和25(あ)2241 判決

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人轡田寛治の上告趣意第一点及び第二点について。

第一審判決によると、本件犯罪事実認定の証拠としては、所論供述調書の外に、

盗難届及び被告人の公判廷の供述とが挙げられている。そして右公判廷の供述を公

判調書につき検討してみると、被告人は明かに本件犯罪事実を自白しているのであ

る。しかも右盗難届の記載内容に徴し、右の自白の真実性は十分に肯定できるので

あるから、結局原判決には、公判廷外の自白のみで有罪とした所論の如き違法の点

はないことゝなるのである。論旨は採用の限りでない。

同第三点について。

論旨は憲法違反の語を用いているが帰するところ、量刑不当及び刑訴四〇〇条但

書違反の主張で同四〇五条の上告理由に当らない。しかも刑訴四〇〇条但書の解釈

として、控訴裁判所が訴訟記録並びに第一審で取調べた証拠のみによつて直ちに判

決することができると認める場合でも、常に新な証拠を取調べた上でなければ、い

わゆる破棄自判ができない旨を規定しているものと解すべきでないことは、当裁判

所昭和二五年(あ)第二九八一号同二六年一月一九日判決(判例集五巻一号四二頁)

の明示するとおりであるから、この点の論旨も採用できない。

その他記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条、一八一条により主文のとおり判決する。

この判決は、裁判官全員一致の意見である。

昭和二七年一一月一四日

最高裁判所第二小法廷

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裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

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