最高裁判所第二小法廷 昭和25(あ)229 判決
主 文
本件上告を棄却する。
理 由
弁護人松谷栄太郎の上告趣意第一点について。
憲法三七条二項は、所論のように、被告人の請求するすべての証人を尋問するこ
とを要求しているものではなく、裁判所は、健全な裁量により、適当に証人尋問請
求の取捨選択をすることができるのであることは、当裁判所大法廷の判例(昭和二
三年(れ)第八八号同年六月二三日判決、昭和二三年(れ)第二三〇号同年七月二
九日判決)とするところであるから、所論証人尋問請求の却下が右憲法の条項に違
反するものではないとした原審の判断にあやまりはなく、論旨は理由がない。
同第二点について。
所論は刑訴四〇五条の定める上告の理由にあたらないし、また同四一一条を適用
すべき事由も認められない。
よつて刑訴四〇八条により主文のとおり判決する。
この判決は全裁判官一致の意見である。
昭和二五年一二月一五日
最高裁判所第二小法廷
裁判長裁判官 霜 山 精 一
裁判官 栗 山 茂
裁判官 小 谷 勝 重
裁判官 藤 田 八 郎
- 1 -