大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和25(あ)2781 判決

主 文

原判決及び第一審判決を破棄する。

第一審判決の判示第二及び第三の罪につき被告人を免訴する。

被告人を第一審判決の判示第一(但し(三)を除く)及び第四の罪につ

き懲役八月及び罰金三万円に処する。

但し本裁判確定の日から三年間右懲役刑の執行を猶予する。

右罰金不完納の場合は金二百五十円を一日に換算した期間被告人を労役

場に留置する。

当審における訴訟費用中二分の一を被告人の負担とする。

第一審判決の判示第一の(三)の事実につき被告人は無罪。

理 由

職権を以て調査するに第一審判決の認定確定した犯罪事実中第二第三の各犯罪は

昭和二七年政令一一七号大赦令による大赦があつたので刑訴四一一条五号四一三条

但書四一四条四〇四条三三七条三号により原判決及び第一審判決を破棄し右各犯罪

については被告人を免訴すべく右免訴すべき犯罪以外の被告事件について更に判決

すべきものと認める。

弁護人吉中龍治の上告論旨中第一点は前記大赦にかかる犯罪に関するものである

から、これが判断は為さず第二点乃至第四点は右免訴すべき犯罪以外の点に関する

ものではあるが何れも刑訴四〇五条に定める適法な上告理由に当らない。

よつて第一審判決の認定確定した犯罪中大赦にかからない犯罪(但し第一の(三)

を除く)に対し法令を適用すると被告人の所為は物価統制令三条四条三三条昭和二

三年一一月一日物価庁告示一一〇〇号、同一一〇一号食糧管理法九条三一条同法施

行令一一条、犯行当時の同法施行規則二九条に該当するので刑法四五条四七条四八

条二五条一八条を適用して主文のとおり処断すべきものとする。

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なお本件公訴事実中第一審判決判示第一の(三)の所為は昭和二三年一一月末頃

に行はれたるものであるから昭和二三年一一月一日物価庁告示一一〇一号に拠るべ

きでありこれに依れば統制額を超過せず従つて犯罪を構成しないことが明かである

かの点については刑訴四一四条四〇四条三三六条により無罪を言渡すべきものとす

る。

よつて訴訟費用の負担につき刑訴一八一条を適用し主文のとおり判決する。

この判決は裁判官全員一致の意見によるものである。

検察官 吉河光貞関与

昭和二七年一一月二八日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

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