最高裁判所第二小法廷 昭和25(あ)3181 判決
主 文
本件各上告を棄却する。
理 由
被告人Aの弁護人田渕洋海、同森末繁雄の上告趣意について
裁判が迅速を缺き憲法三七条一項に違反しても、判決に影響を及ぼさないこと明
らかであるから、原判決破棄の理由とならないことは、当裁判所の判例とするとこ
ろである(昭和二三年(れ)第一〇七一号同年一二月二二日大法廷判決)。従つて
この点に関する論旨は理由がなく、その他の論旨は、刑訴四〇五条の上告理由に当
らない。
被告人Bの弁護人長谷川勉の上告趣意について
論旨第一点は、原審において主張せず従つてまた原審の判断を経ていない事項に
関するもので、上告理由として不適法である。しかも検察官の冒頭陳述が、所論の
如き程度を以て足ることは、当裁判所の判例とするところであり(昭和二四年新(
れ)第四八三号同二五年五月一一日第一小法廷判決、判例集四巻五号七八一頁)、
また所論の如く被告人及び弁護人が証拠とすることに同意した書面の中、第一審判
決が証拠として掲げたものは、同審がその書面作成当時の情況を考慮し相当と認め
て採証した趣旨であること勿論であるから、第一審の訴訟手続に所論の如き違法あ
りともいえない。論旨第二点は、量刑不当の主張で刑訴四〇五条の上告理由に当ら
ない。
その他記録を調べても被告人両名につき、同四一一条を適用して原判決を破棄す
べき事由を発見することはできない。
よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。
昭和二七年一二月一九日
最高裁判所第二小法廷
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裁判長裁判官 霜 山 精 一
裁判官 栗 山 茂
裁判官 小 谷 勝 重
裁判官 藤 田 八 郎
裁判官 谷 村 唯 一 郎
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