大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和25(あ)564 決定

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

被告人Aの弁護人加藤隆久の上告趣意について。

所論援用の大審院判例は、他人のポケツト在中の金品を窃取しようとして、ポケ

ツトに手を差入れた場合には、他人の事実上の支配を侵すにつき密接な程度に達し、

窃盗行為の着手があるという趣旨の判例であつて、本件の場合とは窃盗の態容もち

がい、原判決はすこしもこの判例と相反する見解を表示しているわけではないから、

所論は刑訴四〇五条の定める上告の理由にあたらないことが明らであり、またこの

点について同四一一条を適用すべき事由も認められない。

被告人Bの弁護人中村梅吉の上告趣意について。

所論は、明らかに刑訴四〇五条の定める上告の理由にあたらないし、また、同四

一一条を適用すべき事由も認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により主文のとおり決定する。

この決定は全裁判官一致の意見である。

昭和二五年一二月八日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

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