大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和25(れ)1180 判決

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

被告会社清算人A及び被告人Bの各上告趣意について。

一、所論ゴム製品については、その統制額を指定した物価庁告示が既に、廃止せ

られたことは所論のとおりであるけれども、右告示による統制額指定の廃止は、本

件のごとくその廃止以前に犯された物価統制令三条違反の罪に対しては、旧刑訴三

六三条所定の「犯罪後ノ法令ニ因リ刑ノ廃止アリタルトキ」に該らないとすること

は、当裁判所判例(昭和二三年(れ)八〇〇号、同二五年一〇月一一日大法廷判決)

の示すところである。従つて論旨は理由がない。

二、憲法二五条一項の法意は、国家は国民一般に対し概括的に健康で文化的な最

低限度の生活を営ましめる国政上の任務を有することを宣したに止まり、この規定

により、直接に個々の国民が、国家に対して具体的、現実的にかかる権利を有する

ことを保障するものでないことは当裁判所の判例(昭和二三年(れ)二〇五号、同

年九月二九日大法廷判決)の示すところである。従つて、同条に依拠して、統制額

指定の効力を云為し、或は本件統制違反の罪責を争うがごとき論旨は採用の限りで

ない。又、原審の量刑の不当を主張する論旨は、上告の理由として不適法である。

よつて、刑訴施行法二条、旧刑訴四四六条に従い主文のとおり判決する。

右は全裁判官一致の意見である。

検察官長部謹吾関与

昭和二五年一一月一〇日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

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裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

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