大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和25(れ)1311 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人大竹武七郎の上告趣意について。

物價統制令第九条ノ二にいわゆる「不当ニ高價ナル額」であるかどうかについて

は、同種又は類似の物資に對する法令告示等による統制價格をも参酌して社会経済

秩序を維持すべき必要上適正と認むべき価格を標準として決すべきものであること

は既に当裁判所の判例の示すところである(昭和二四年(れ)第三〇六〇号、同二

五年三月三日〇第一小法廷判決)本件綿織物天竺の販賣については、原判決は、昭

和二二年一〇月一四日物価庁告示第八五七号によつて指定された、天竺第八号の卸

賣業者販賣価格の統制額を基準として、社会通念上不当に高価なりや否やを算定し

たものであることは原判決の事実摘示並びに証拠説明を照合すれば明らかである、

論旨は、原判決が小賣業者價格を基準としたものと独断し、その前提の下に原判決

を非難するものであるが、(被告人は卸賣業者でないけれども、本件被告人の業態

は卸賣に類するものと認むべきであるから、原判決は、卸賣業者價格を基準とした

ものである)その前提において誤りであることは、原判示自体によつて明瞭である。

しからば、原判決は本件繊維品と類似の品目(しかも、被告人にとつて最も有利と

認むべき)について定められた統制額を基準として、本件賣買の不当高價なりや否

やを判定したものであつて、その正当なことは前掲判例の趣旨に照し明らかである。

論旨は理由はない。

よつて、刑訴施行法二条、舊刑訴四四六条に従い主文のとおり判決する。

右は全裁判官一致の意見である。

検察官 竹原精太郎関与

昭和二六年二月九日

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最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

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