大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和25(れ)1355 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人松永東、同名尾良孝の上告趣意について。

憲法第三六条にいわゆる「残虐な刑罰」とは、不必要な精神的、肉体的苦痛を内

容とする人道上残酷と認められる刑罰を意味し、事実審の裁判官が普通の刑を法律

の許す範囲内で量定した場合においてそれが被告人の側からみて過重の刑であると

しても、右憲法の条規に違反しないこと当裁判所大法廷判例のしめすところである。

(昭和二二年(れ)第三二三号同二三年六月二三日大法廷判決参照)されば、本件

において、原裁判所が刑法殺人罪の法定刑の範囲内において被告人を懲役三年の実

刑に処し、執行猶予の言渡をしなかつたからといつて、それが直ちに所論のごとく

憲法第三六条に違反しないこと明らかである。論旨は理由がない。

よつて、刑訴施行法二条旧刑訴法四四六条に従い全裁判官一致の意見により主文

のとおり判決する。

検察官 十蔵寺宗雄関与

昭和二五年一二月二八日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

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