最高裁判所第二小法廷 昭和25(れ)1939 判決
主 文
本件上告を棄却する。
理 由
弁護人金光邦三の上告趣意第一点について。
原判決判示第二及び第三の事実によれば、被告人は鮮魚商であつて前後五回に亘
り冷凍あじ、さば合計一七八五貫をA冷凍工業株式会社B工場より買入れた上、前
後二一回に亘り冷凍魚の内一二六八貫を鮮魚小売組合、共同販売所その他小売業者
に売渡したものであるから、原判決が、被告人の右業態に徴し、その買入及び売却
の所為を以て、卸売業者としてこれをなしたものと認め、右冷凍魚につき定められ
た卸売業者販売価格に照し、その統制額違反を論じたことは、まことに相当である
といわなければならない。被告人の右売却行為は小売業者相互の商品の融通をなし
た場合に当ると主張する所論は、原判決の事実認定を争う趣旨に帰するものであつ
て、刑訴応急措置法一三条二項により上告理由とならない。
又商品の買入と転売とが同一の販売価格統制額によるべきものとするときは、転
売のために輸送その他に経費を要するという事情を無視し、転売者に営利を認める
余地がない結果となるとする論旨は、販売価格統制額が取引価格の最高制限を定め
たものであつて、その額によつて取引すべきことを定めたものではないことを考慮
に容れないものであつて、所論は理由なきものである。
同第二点について。
所論は原判決の量刑不当を主張するものであつて、刑訴応急措置法一三条二項に
より上告理由とならない。
よつて刑訴施行法二条旧刑訴法四四六条に従い、裁判官全員一致の意見により主
文のとおり判決する。
検察官三堀博関与
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昭和二六年四月一三日
最高裁判所第二小法廷
裁判長裁判官 霜 山 精 一
裁判官 栗 山 茂
裁判官 藤 田 八 郎
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